現役医師であり統合医療の第一人者である崎谷医師が、うつ病の症状・原因・治療に悩む方に対して情報を発信しています。
うつ病でお悩みの多くの方から当研究所に寄せられたご相談内容の一部を掲載いたします(個人情報は抹消しております)。ご自分の今後の治療にご活用頂けたら幸いです。
うつ病のQ&A(1)
Q1.54歳女性です。浸潤性乳がんで骨転移と診断され、抗がん剤、ホルモン治療を受けています。吐き気は薬で治まりましたが、ここ2カ月以上にわたって食欲減退し、不眠が続いています。外出もしたくないし、家族にも話をしたくなくなりました。こうなったのも自分が検査をしっかりしなかったせいと悔やんでいます。現在の症状は、抗がん剤の一般的な症状でしょうか?
A.現在のご状態で落ち込まれるお気持ちは察してあまりあります。抗癌剤の一般的な副作用で食欲不振、全身の疲労感はございます。しかし、不眠、やる気の喪失、罪悪感などは典型的なうつ病の症状です。
うつ病は、
- 睡眠異常
- 意欲・興味減退
- 罪悪感
- 全身のエネルギ―低下
- 集中力の低下
- 食欲の異常
- イライラや精神的幼児化
- 自殺願望
などの症状が、1日の大半、ほぼ毎日が2週間以上続いた時点で診断が下されます。
したがって、今の症状は抗がん剤やホルモン剤の副作用というよりは、うつ病の症状と考えます。信頼できる臨床心理士あるいは医師にご相談されてください。
うつ病のQ&A(1)