現役医師であり統合医療の第一人者である崎谷医師が、うつ病の症状・原因・治療に悩む方に対して情報を発信しています。
うつ病の症状p.1
アメリカの診断基準DSM-IV-TR(精神疾患の診断・統計マニュアル:米国精神医学会(APA)が作成した診断基準)にあるうつの症状がうつの診断の世界基準となっています。うつ病に関しては、心因か内因性かといった区別をつけずに、基準を満たすほどの抑うつ状態があればすべてうつ病と診断します(2012年にはDSM-Vが発表される予定です)。
大うつ病エピソード(Major Depressive Episode)
以下の症状のうち 5 つ (またはそれ以上) が同じ 2 週間の間に存在し、病前の機能からの変化を起こしている。これらの症状のうち少なくとも 1 つは、(1) 抑うつ気分または (2) 興味または喜びの喪失である。 注:明らかに、一般身体疾患、または気分に一致しない妄想または幻覚による症状は含まない。
@その人自身の言明 (例:悲しみまたは、空虚感を感じる) か、他者の観察 (例:涙を流しているように見える) によって示される、ほとんど1日中、ほとんど毎日の抑うつ気分。
注:小児や青年ではいらだたしい気分もありうる。
Aほとんど 1 日中、ほとんど毎日の、すべて、またはほとんどすべての活動における興味、喜びの著しい減退 (その人の言明、または他者の観察によって示される)。
B食事療法をしていないのに、著しい体重減少、あるいは体重増加 (例:1 カ月で体重の 5%以上の変化)、またはほとんど毎日の、食欲の減退または増加。
注:小児の場合、期待される体重増加が見られないことも考慮せよ。
Cほとんど毎日の不眠または睡眠過多。
Dほとんど毎日の精神運動性の焦燥または制止 (他者によって観察可能で、ただ単に落ち着きがないとか、のろくなったという主観的感覚ではないもの)。
Eほとんど毎日の易疲労性、または気力の減退。
Fほとんど毎日の無価値観、または過剰であるか不適切な罪責感 (妄想的であることもある。単に自分をとがめたり、病気になったことに対する罪の意識ではない)。
G思考力や集中力の減退、または決断困難がほとんど毎日認められる (その人自信の言明による、または、他者によって観察される)。
H死についての反復思考 (死の恐怖だけではない)、特別な計画はないが反復的な自殺念慮、自殺企図、または自殺するためのはっきりとした計画。
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