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現役医師であり統合医療の第一人者である崎谷医師が、うつ病の症状・原因・治療に悩む方に対して情報を発信しています。

うつ病の医学ニュース(17)

閉経後女性の抗うつ薬使用が脳卒中や死亡の増加と関係する可能性

閉経後女性の抗うつ薬使用が脳卒中の発症や死亡の増加に関係している可能性があることを示すデータが、発表されました( Arch Intern Med 2009; 169: 2128-2139)

Women's Health Initiativeに参加した閉経後女性で登録時に抗うつ薬を使用していなかった13万6,293例を平均5.9年間追跡。追跡中に新たに抗うつ薬の使 用を開始した5,496例と抗うつ薬非使用女性との間で、心血管疾患の罹患率と全死亡率を比較しました。

その結果、抗うつ薬の使用と冠動脈性心疾患との間には関連は認められませんでした。一方、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の使用は、脳卒中の発症と全死亡リスクの上昇と関係していました〔ハザード比(HR)はそれぞれ1.45、1.32〕。抗うつ薬非使用群とSSRI使用群の1,000人年 当たりの脳卒中発症率はそれぞれ2.99、4.16、全死亡率は7.79、12.77でした。

三環系抗うつ薬(TCA)の使用は全死亡リスクの上昇と関係し(HR 1.67)、1,000人年当たりの全死亡率は14.14であった。SSRIとTCAの使用による転帰のリスクに有意差は認められませんでした。

脳卒中のタイプ別解析の結果、SSRIの使用と脳出血、致死的脳卒中発症との間に関係が認められました(HRはそれぞれ2.12、2.10)。これはSSRIの副作用というより、主作用である中枢神経作用(興奮作用)によるものでしょう。今回はデータ上、閉経後女性の解析ですが、それ以外の母集団にも当てはまるのかは興味深いところです。

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