うつ病の治療・症状でお悩みの方へ

現役医師であり統合医療の第一人者である崎谷医師が、うつ病の症状・原因・治療に悩む方に対して情報を発信しています。

うつ病の医学ニュース(48)

バーンアウトとうつ病の関連,運動で改善

イスラエル・テルアビブ大学による就労者を対象に行った研究によると,就労による燃え尽き症候群(バーンアウト)とうつ病に関連が認められ,身体活動(運動)が増加するに伴いこれらの関連が弱まることが論文報告されました(J Appl Psychol 2012年1月9日オンライン版)。

詳細はコチラ

→運動によるメンタルヘルスの改善効果を検討するため,2003〜09年に3回にわたる定期健康診断を受けた,民間企業および公共機関に就労する2,214人から,就業時間が週20時間以下やデータが不十分な人などを除く1,632人(男性70%,初回検診時の平均年齢46.6歳)を対象に解析を行った。

メンタルヘルスの評価については,バーンアウトでは,身体的,認知的,精神的な各疲労によるサブ尺度から計測するShirom-Melamed Burnout Measureを用いた。うつ病では,過去2週間における8つの抑うつ症状に対する発現頻度を尋ねる質問票(PRIME-MDから派生したPersonal Health Questionnaire)を使用した。

また,運動については,1週間当たりの運動日数や過去1カ月における激しい運動時間を基に,1週間当たりの運動時間(0,75,150,240分)に換算して運動強度を求めた。なお,米国心臓協会(AHA)では1週間当たり最低150分の運動を推奨している。

各観測変数を同時解析する潜在差得点(LDS)モデルにより,(1)健診1〜2回目のバーンアウトの増加が健診2〜3回目のうつ病の増加に与える影響,(2)健診1〜2回目のうつ病の増加が健診2〜3回目のバーンアウトの増加に与える影響—を検討。さらに,それぞれに対する運動の影響についても分析した。

その結果,(1)健診1〜2回目のバーンアウトの増加は健診2〜3回目のうつ病の増加と関連し,この関係は運動強度の増加に伴い減少した。一方,(2)健診1〜2回目のうつ病の増加は健診2〜3回目のバーンアウトの増加と関連し,この関係は運動強度が増加するに従い減少した。

バーンアウトとうつ病の関連は,運動を全く行わない人(運動強度0分)で最も顕著で(P=0.00),運動強度が上がるに従って弱まり(P値は,75分で0.00〜0.01,150分で0.01〜0.03),運動強度が最も高かった人(運動強度240分)では有意差は認められなかった。

今回の結果から,Toker氏らは「健診1〜2回目でバーンアウトが増加するに従い,健診2〜3回目でうつ病が増加し,同様に,健診1〜2回目でうつ病が増加するに伴い,健診2〜3回目でバーンアウトが増加することが明らかになった。また,運動によるこれらのメンタルヘルスへの影響については,運動を全く行わない人では最も強く関連しており,運動強度が上昇するに伴い関連が弱くなることが分かったと結論付けた。

ニュース(47)へ

無料問診相談申込み

  • 崎谷医師(医学博士)の
  • 無料問診相談申し込み
  • (ご相談内容を厳選して、選考の上ご返答させて頂きます。)
  • お申し込みはコチラ

うつ病のTOP

うつ病の医学ニュース(48)