うつ病の治療・症状でお悩みの方へ

現役医師であり統合医療の第一人者である崎谷医師が、うつ病の症状・原因・治療に悩む方に対して情報を発信しています。

うつ病の症状P.5

F32.3 精神病症状をともなう重症うつ病エピソード   Severe depressive episode with psychotic symptoms

A:うつ病エピソード(F32)の全般基準を満たすこと。
B:精神病症状をともなわない重症うつ病エピソード(F32.2)の診断基準の中でD項以外を満たすこと。
C:精神分裂病や、分裂感情障害、抑うつ型の診断基準を満たさないこと。
D:次の2項のうちの、いずれかがあること。
1.妄想や幻覚は存在するが、それらは典型的な分裂病としての診断基準にあげられた以外のもの(すなわち、まったくありそうにないとか文化的にも状況にそぐわ ないものなどではない妄想や、三人称や絶えず論評し続けるような幻声とは違う幻覚)であること。最もよくみられる例としては、抑うつ的・罪責的・心気的・ 虚無的・自己関係づけ的・迫害的な内容のものである。
抑うつ性昏迷

第5桁の数字は、精神病症状が気分に見合うか見合わないかを特定するために使われる。

F32.30 気分と調和した精神病症状をともなうもの
すなわち、罪業妄想、無価値だとの妄想、身体疾患の妄想、今にも災難が起こりそうだという妄想、あざけりや非難の幻聴
F32.31 気分と調和しない精神病症状をともなうもの
すなわち、情動的要素を欠く、迫害妄想や関係妄想、および幻覚

F32.8 他のうつ病エピソード Other depressive episodes

こ こに含まれるエピソードは、F32.0−F32.3のうつ病エピソードの記述には適合しないが、全体的な診断的印象から、その本質において抑うつ的である と示唆されるものである。例としては、緊張・困惑・苦悩などといった非診断的な症状に抑うつ症状が動揺性で混合しているもの(とくに、身体症候群を認める もの)や、器質的原因にはよらない頑固な痛みや疲労に身体性抑うつ症状が混合しているもの(ときに総合病院の医療でみられることがある)などである。

■F32.9 うつ病エピソード、特定不能のもの   Depressive episode, unspecified

【出典】 World Health Organization:The ICD-10 Classification of Mental and Behavioural Disorders;Diagnostic criteria for research、1993(中根允文、岡崎祐士、藤原妙子(訳):ICD-10 精神および行動の障害;DCR研究用診断基準、医学書院、1994)

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