うつ病の治療・症状でお悩みの方へ

現役医師であり統合医療の第一人者である崎谷医師が、うつ病の症状・原因・治療に悩む方に対して情報を発信しています。

うつ病の治療P.4

米国精神医学会の大うつ病性障害治療ガイドライン

C:急性期
心理社会的治療プログラムには、精神療法的対応といったものから数々の系統的精神療法までが含まれる。治療者は、患者にとって最も適する方法を選択する。さまざまな精神療法の効果や適応の違いについては、正式な研究に基づく共通の認識はない。
最近、人間関係上の葛藤や役割の変化を経験した患者には対人関係療法が適するかもしれない[II]。
認知療法は、患者が自分自身や周囲に対する認知の歪みを正すための系統的な指導を望み、それに耐えられる場合には適応であろう[II]。
精神力動的精神療法や精神分析は、慢性的に劣等感にさいなまれている患者、自分に対し過大な期待を抱いている患者、慢性的に対人関係がうまくいかない患者、幼少時の喪失体験や分離体験が未解決の患者らに対し、彼らに内省する意志があって精神療法への意欲があり、しかも生活環境が安定している場合には用いられることがある[II]。
配偶者を含む家族療法、行動療法、集団療法などもうつ病の治療として行われることがある[II]。
大うつ病にアルコールや物質乱用/併存が合併している場合は、ともに治療の対象となる[I]。
身体的治療プログラムとしては、抗うつ薬の投与とECTがある[I]。 抗うつ薬は数多くあるが、本文のガイドラインに記したような原則により、その中の1つが選択される。後述するような特定の状況を除いて、MAO阻害薬は、第一選択薬としては選ばない方がよい[I]。
非定型のうつ病は、三環系抗うつ薬よりもMAO阻害薬によく反応する。SSRIが有効という報告も散見する。MAO阻害薬を他の抗うつ薬に先んじて用いる場合は、生じうる副作用の危険性と利益について評価しておく[II]。
循環器系の障害や抗コリン作用のある薬物が禁忌となる状態など、身体的問題のある患者には、三環系抗うつ薬よりもブプロピオン※、フルオキセチン※、サートラリン※、トラゾドン(※日本では未発売)またはECTによる治療のほうが適している[I]。
精神病像を伴う、うつ病には、たいてい抗うつ薬と抗精神病薬の併用[I]かECT[I]を行い、ときにはそれらに代わるものとしてアモキサピンの投与も行う[II]。
拒食のため栄養障害を生じている場合、自殺の危険性が非常に高い場合、重症の離脱症状がある場合は、薬物療法よりECTを考慮する[I]。 鎮静作用のある睡眠導入剤の投与とアルコールや薬物使用障害の合併に対しては、抗うつ薬投与期間中の観察を怠らないようにする。
適量の抗うつ薬を6−8週間続けたにもかかわらず反応しない患者は、薬物抵抗性があるのかも知れない。2種類の抗うつ薬を十分量試して反応がない場合に、初めて薬物抵抗性と判断する立場もある。いずれにせよ、薬物抵抗性と診断する前には身体的、精神科的な状態評価が正しいかどうかを再検討する。
抗うつ薬の6−8週間の投与によっても反応が得られず薬物抵抗性と判断される患者には、作用機序の異なるMAO阻害薬以外の薬物を試みる[II]か、投与中の抗うつ薬にリチウム[II]、甲状腺ホルモン[II]、または他の抗うつ薬を併用する。他の選択肢としては、MAO阻害薬か抗けいれん薬への置き換え[II]、または精神刺激薬の併用[III]を行う。
ECTは中等度から重症のうつ病、メランコリー型のうつ病に非常に有効とされ、また精神病像を伴う、うつ病、緊張病性昏迷、自殺の恐れが強い患者、拒食のある患者に対しては、第一選択として考慮するべきである[I]。中等度から重症のうつ病で適切な薬物療法を行ったにも関らず、反応のみられなかった症例に対しても推奨される[I]。薬物療法を長期にわたって試しつづけるよりも前に、治療者がECTについて患者と話し合っておくとよい。

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