現役医師であり統合医療の第一人者である崎谷医師が、うつ病の症状・原因・治療に悩む方に対して情報を発信しています。
うつ病の治療P.5
米国精神医学会の大うつ病性障害治療ガイドライン
- D:継続療法
- 初発の大うつ病エピソードで、合併症がなく、抗うつ薬により良好な結果を得た場合は、寛解に至った後もその治療域の量を少なくとも16−20週は適切な精神療法とともに継続する[I]。
- E:維持期
- 相当に重症の抑うつ状態が頻回に繰り返される単極性のうつ病では、長期間にわたって最大量を投与したほうがよい。その必要性が生涯にわたる症例もある[II]。
- 維持療法で長期間の寛解状態が得られた場合には、治療者と患者が薬物療法の中止の是非について相談してもよいだろう[II]。
- 維持量として十分な抗うつ薬を規則正しく服用しているうつ病患者に、抑うつ状態が再発してしまった場合は、リチウムへの置き換えもしくは抗うつ薬との併用が行われる[II]。
- 再発には心理的因子や人間関係が大きく寄与することが多く、維持期には精神療法が非常に有用である。具体的にどの治療法を、どのくらいの頻度・期間にわたって行うかは、本文で述べた数々の要因を基に策定する[II]。
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